もう一つの記憶

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2019年 映画12本目 「甲鉄城のカバネリ 〜海門決戦〜(完成披露舞台挨拶)」

待ちに待ったカバネリの完全新作劇場中編アニメ
中編なので上映時間は67分しかない。もったいない!

・大雑把ストーリー
物語は過去の海門から始まり、今の海門に甲鉄城がやってくるという話。
海門はカバネに襲われ通ることができないから、海門を奪還し我が領地にしようと争い合っている者たちと、甲鉄城のみんなが強力し海門を奪還するまでが大体の物語。

協力と言って良いのかはわからない。おそらくしていない。心優しい者たち以外は無名と生駒をカバネだと恐れているし、生駒の言葉を信じようとしない。

無名と生駒はというと、お互いに海門に来てから調子が悪いと気づくが、あることをきっかけに離れ離れになってしまう。主人公とヒロインが離れ離れになるのはよくある事だ。

そんな無名と生駒がいない最中に海門奪還の最終決戦が始まる。

無名は単独で乗り込み強敵と対峙し。
生駒は大きな怪我を負い立てなくなるが、そんな時に思い出したのが無名との約束だった。
「お前を人間に戻してやる。」

無名がやられてしまいそうになり、生駒の事を思うと同時に生駒が現れ敵を倒す。
だが生駒はボロボロでもう動くこともできない。無名は自分の血を吸わせ、生駒も無名にこう言う。
「俺とずっと一緒にいろ。」
お互いの気持ちが重なり合い心に不安と恐怖がなくなった時、金剛郭で起きた光と同じ光が二人を包み
今まであった調子の悪さが消えた。

海門城の天守閣まで登るとそこにいたのは、カバネリとなった海門の領主、景之だった。
景之は海門がカバネに襲われた時にカバネリなりながらも生き延びたが、幕府の者に恐れられ攻撃されてしまう。
だが、その時に娘が攻撃を庇って死んでしまう。
憎しみが暴走した景之は幕府の者を殺し、娘をカバネ化させていた。

景之は無名との戦いに敗れたが黒けぶりの中枢になっていた娘が景之のやられる姿をみて、目を覚ましが暴れ始める。
だが不安と恐怖の心で出来ていた黒けぶりには大きな力はなく甲鉄城にトドメ刺される。

そうして海門の道は開かれ甲鉄城は再び顕金駅へ目指す。

といった感じでしょうか

☆感想☆
予告の時点で無名が死んじゃうんじゃないかと心配していたがそんなことはなかった。
むしろメチャクチャハッピーエンドだった。
俺も生駒になりてえよ!

今回の映画は監督がアニメのカバネリでこんなにも素敵なキャラが出来たんだから、それぞれのキャラクターをもっと書きたいという事から始まったらしい。
確かにキャラクター達の願望がそこに詰まっている作品だなと思った。
生駒であれば無名との約束
無名であれば生駒がしてくれた約束
来栖と菖蒲なんかもそう。

ここまでキャラクターの一人ひとりに忠実に向き合っている作品もなかなかないんじゃないかと思う。
自分の中では今まで見てきた作品の中で一番感じた。
言葉だけじゃなく作品からその熱がしっかり伝わってきた。

監督は無名のああいうことをやらせてあげたくて、生駒には無名をああやって守ってあげてほしい。
自分の考えだが、そういう事を考えて作ったんじゃないかと思う。
そうだとしたらものすごく共感出来る内容になっている。

アニメのカバネリから劇場版としての1つの作品。あるいは一人ひとりのキャラクター達の物語の人生を描いた作品じゃないかと思う。
とても他人事とは思えないような感情を抱き、そして甲鉄城のみんなが幸せで良かったと思う素晴らしい作品でした。

最後の無名ちゃんのチューは卑怯だったよ。。。